インレイ(象嵌)が施されています。
象嵌とは、表面に模様や線などを彫りその溝に違った色や材質のものをはめ込むことで模様やラインを作る手法のことを言います。
象嵌の歴史は古く、古代エジプトやギリシャ時代の遺品にまで見ることができます。
木工象嵌は1300年代に近代的な象嵌手法がイタリアで始まり、一気にヨーロッパ中に広まりました。
1700年代後半になると新しく考案された技術によりその精度はさらに高まり、高級家具に施す装飾の代表的な手法にと昇華します。
18世紀末のイギリスの家具作家トーマス・シェラトンに代表される、直線を多用した新古典主義様式で作られたこちらの椅子も、高級木材であるマホガニー材にシンプルで上品な象嵌が施されています。
座面は当店にて張替えました。