アングルポイズ (Anglepoise)
一般的によく見られるデスクランプの元祖とも言えるのが、この「アングルポイズ・1227モデル」です。
デザインしたのはジョージ・カワーダイン。
彼は自動車会社のチーフデザイナーで、サスペンションシステムの部品デザインや製造を行っており、
スプリングには深い造詣をもっていました。
スプリングと重量の研究から、曲げやすさとポジションのキープを両立するフレキシブルランプを考案。
より高い技術をもつスプリングメーカーの「Herbert
Terry &
Sons社」と提携し1932年から製造を開始しました。
1934年にはテリーとのライセンス契約がなされ、特許をもちいて本格的な生産がスタート。
1935年の「1227モデル」はアングルポイズの象徴的なデザインとなり、数種類のカラーのものが販売されました。
1970年にはモデルチェンジ。土台は丸くなりシェードも長細くなった「APEX90」が発表。
以降にも、1227モデル直系の「Type3」と、APEX90をアレンジした「Type75」などのTypeシリーズが発表されます。
Type3、Type75のいずれもケネス・グレンジによるデザインです。
彼はロンドンタクシーのリデザインを手がけたり、世界デザイン会議の議長なども務めた、英国デザイン界を代表するインダストリアルデザイナーで、ニューヨークのデザイン会社“ペンタグラム”設立者のひとりでもあります。
その後もType1228やOriginal1227など、現在もアングルポイズの製造はテリーファミリーによって続けられています。
1227モデルやAPEX90モデルは現代においてはクラシカルにもうつるフォルムですが、
“機能的発想が形そのもの”となるデザインは、まさにモダンデザインの先駆けであり、その優れた一例でもあります。
存在と実用性が英国全土で認められていたアングルポイズは、マーガレット・ハウエルなどの著名人が愛用していることでも再評価され、2009年にはRoyal
mailの「British Design
Classics」10種のひとつに1227モデルが選ばれました。
ケネス・グレンジが現在のデザイン界を下記のような言葉であらわしています。
『誰でも食せはするが、大したご馳走とも言えないデザインが世の中に氾濫している。
それをまた雑誌などのマスコミが売らんがために持ち上げる。その結果デザインの玉石混交が起こり、
それほど優れたデザインとも言えないモノが大手を振って歩く世の中になってしまった』
彼流の皮肉がきいた言葉でしょうが、天国のジョージ・カワーダインもきっと頷いていることでしょう。
- 商品名
- アングルポイズ
- サイズ
- ヘッド最大径144,ベース径182mm
- 国
- イギリス
- 製造時期
- 1970年〜
- 送料※
- 宅急便/120
- 備考
- APEX90モデルのホワイト色。
電球口金/B22。
コードは新品張り替え済み。
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